高齢者の高血圧や生活習慣との関わりについて解説します。
高齢者特有の症状が出ることで限定されている高齢者高血圧は、普通の高血圧とどのようなところが違うのでしょうか。一般に高血圧という場合、すでに述べたとおり、収縮期血圧、拡張期血圧のいずれかが高くなっているときをいいます。高齢者高血圧と限定した場合は、このふたつの血圧のうち拡張期血圧(最低血圧)がほとんど変化せず、収縮期血圧(最高血圧)だけが上昇する状態をいいます。動脈というものは、歳を取るにつれその弾力性、伸縮性が衰えていき、動脈硬化を引き起こし、心臓から送り出す血液の流れに、勢いをよりつけようとして収縮するのです。このような収縮期の血圧の上昇が、高齢者の体に大きな負担を与えてしまうことになるのです。体の機能がひどく衰えて、いろいろな病気を招いてしまうのが、この高齢者高血圧なのです。さらに普通の高血圧と違う点は、この高齢者高血圧が合併症を引き起こす場合が多く、さらに血圧の変動が激しいというところなのです。血圧というものは、自律神経によって調節され、変動がある場合も正常な状態へと保たれるようになっています。しかし、加齢によりこのリズムが乱れるために血圧の変動が起こるのです。その症状は、夜になっても下がれない夜間高血圧や、夜間下がったものが朝になってまた上昇する早朝高血圧などです。高齢者は動脈硬化を起こしている場合が多いため、臓器の血流量も少なくなっていて、血圧を急に下げるとそれが体に負担になり、新たな病気を引き起こしてしまう原因になりかねないのです。高齢になって高齢者高血圧で悩まされないように、高血圧にもならないように気をつけることが大切でしょう。
高血圧は高齢者に限らず、なる可能性のある病気ですが、その場合、生活習慣はどう改善する必要があるでしょうか。生活習慣の改善とは大切なもので、それだけで血圧を下げることができる場合もあるのです。ただ高齢者の場合は、加齢によって血管が弱っていることも考えられるため、生活習慣を改善するだけで血圧をさげるのは困難です。といって薬だけに頼って改善を待つのかというと、やはりそれもよいことではなく、生活習慣を改善することは、必ず必要なことなのです。体そのものを変えなければ、治療に時間がかかるだけでなく、体力も落ちて効きもわるくなってしまいます。身近なところから、まず高血圧を防ぐ食事をつとめてとるようにし、日ごろの行動も見直してみることがいいでしょう。肥満も高血圧には大敵なので、食事は太る原因になるものは避け、コレステロールを多く含むもの、それから塩分の多いものも控えるようにします。そして、運動を忘れずに、激しい運動ではなく、ストレッチやウォーキングなど、楽しく出来るものにしましょう。アルコール類やタバコも高血圧には悪いため、お酒はほんとに少量にし、できれば禁煙を心がけるようにして、とにかく生活習慣の改善をはかることが治療を長引かせない、薬の効きもよくすることにつながるのです。生活習慣の改善をはかることは、薬を飲むことと同じくらい大切なことで、これにより高血圧を治して正常な状態に戻すことができるのです。このようなこともすべて血圧を正常に戻して高血圧から逃れるためだと思えば、決して苦しいことではないでしょう。薬と生活習慣の改善でずいぶん効果を得られる高血圧ですが、なかなか面倒な病気であることは確かなので、できれば若いうちからそうならない生活を心がけたいものです。
高血圧についてネットで検索していると、高血圧が原因で心臓病に発展する。という記事をたくさん見かけました。では、心臓の欠陥や病気が先にあって、それから高血圧を引き起こすということはあるのでしょうか?
心臓が悪くて、血液を送りすぎてしまう。などということはあるのでしょうか?⇒脈拍が亢進するような状態では心臓からの拍出が増えることがあり、それを受け止める血管側がそれ以前と同じ状態であれば血圧が上がることになりますが、血圧の調節機構が正常であれば血管側の調節が働いて血管が拡張して抵抗を下げそれほど血圧は上がらないようになります。また、心臓が外部に影響するほど亢進する状況が続けばそのうち心筋が疲れて弱まり拍出は減ってきます。よって心臓そのものが原因で持続的な高血圧の原因となることは考えにくいものです。ここで言う通常の血圧とは全身への動脈の圧力ですが、右の心臓から肺に行く肺動脈の場合、先天性の心疾患によって肺高血圧と呼ばれる状態となることが知らせています。心臓の中に穴が開いたような状態では肺から左の心臓に来た血液が右の心臓に戻ってしまうことがおこり、体に行く血液の何倍もの血液が肺に流れこんでしまうことがあります。肺の血管抵抗は低いため初めのうちは高血圧とはなりませんが長年(たとえば40年)こうした状態が続いていると肺の血管が固くなり血管抵抗が高まり治療しないと元々は肺動脈の血圧は左の1/4程度と低くかったのが体への血圧以上に上がることになります。なお、拡張型心筋症や肥大型心筋症だからといって体高血圧になるものではありません。